CSチームでプロダクトの受け入れテストをやってみる
カスタマーサービス部 (CS) のメンバーで、機能リリース前の受け入れテストをやり始めました。企画者やエンジニアがユーザーから見た振る舞いで気をつけるポイントを理解するため、ユーザーからお問い合わせを受けるCSメンバー自身が製品を理解するために役立てています。
開発プロセス
QAのタイミングで、受け入れテストを実施しています。
テストフィードバック
CSが実施した受け入れテストは、下記の3段階でテスト結果をフィードバックします。
- [MUST] 振る舞いに問題があり、修正対応するまではリリース不可
- ユーザーが混乱する表現や操作を間違えそうなUI
- お問い合わせが多発する可能性がある振る舞い
- [SHOULD] やや気になる部分もあるが、振る舞いに概ね問題がないのでリリースして良い
- CS判断としてはリリース前に修正対応すべき
- ただし、リリース前に修正するかどうかの最終判断はPMに委ねる
- [WANT] より良いUXのために対応して欲しいこと
- CS判断としては満たして欲しい品質である内容
- リリース前に対応するかどうかはPM判断に委ねる
フィードバック事例
注意点としては、必要性の度合い (MUST / SHOULD / WANT) は、あくまでも個人主観なので全体最適化どうかは別問題です。そのため、テスター同士や開発チームと会話しながら認識を揃えたり、ある程度の範囲はPM判断に委ねる形にしています。
補足:変更範囲外の画面や機能に対するフィードバック
他の画面や機能との一連の流れの中で、ちょっとした違和感に気がつくことがあります。気がついたことは、とにかく忘れる前に記録してフィードバックします。
ただし、予定外の箇所なのでリリースを止めることは基本的にしません。適宜、PM判断で次回以降の開発タイミングで対応してもらいます。
受け入れテストで避けたいこと
受け入れテストを行う中で、下記のような現象を避けるためにテスト結果のフィードバックを MUST / SHOULD / WANT に分類しています。迷ったらWANT でフィードバックです。
フィードバックする側(テスター)
- 気になることを伝える役割が無意識に暴走してしまい、過剰要求になる
- 細かなフィードバックをためらう
- 「まぁ、これくらい良いか」が増えて、フィードバックの価値が目減りする
フィードバックを受ける側(開発者)
- フィードバックが多すぎて、対応に疲弊してしまう
- フィードバックを貰うことが億劫になり、受け入れテストを回避してしまう
- 細かいフィードバックにより、本当に大事なことが埋もれる
- 細かい方が対応が簡単なので、重要なことより簡単なことを優先対応してしまう(人類の性)
おわりに
やや緩い運用ではあるのですが、開発チームとCSチームの会話が増えるきっかけになればスタートとして十分かと思っています。