「仕事の文章」に感情はいらない

仕事のコミュニケーションとして、自分の言いたいことを伝えるのは難しい。相手のことを想い、良かれと付け足した言葉が混乱を招くこともあります。いつも周りに冷たいって怒られるのですが、僕なりの理由もあるのです。そんなわけで、仕事におけるコミュニケーションの流儀(マイルール)をまとめてみました。

仕事のコミュニケーションは難しい

日常のコミュニケーションと仕事のコミュニケーションは正反対です。日常では感情の共有が大切ですが、仕事では事実の共有が大事だと思います。

「仕事の文章」とは?

誰かに読んでもらう文章のことです。何かを相手に伝えるために書く文章を指します。

仕事の文章の一例

  • 用件の手紙やメモの類
  • メールやチャット
  • 報告書の類
  • 申請書や稟議書

「仕事の文章」における原則

内容の精選

  • 必要なことは洩れなく記述し、不要なことは一つも書かない

事実と意見の区別

  • 事実
    • 五感で得た客観的な情報
    • 定量データ
    • ある事実から推論により得られた結論
  • 意見
    • 事実から考えた(解釈や判断)こと

“お客のXさんが「もうあなたところの製品は買わない」と言っている” は事実であるが、”お客さんが怒っている” は意見(解釈)。 “1月の新規ユーザ数は100人” は事実であるが、 “1月の新規ユーザ数はいつもより多い” は意見(解釈)。ただし、 “1月の新規ユーザ数は100人” と “12月の新規ユーザ数は80人” の2つの事実があれば、”1月の新規ユーザ数は12月より多い” は事実となる。つまり、前提となる事実が足りない場合は意見とみなされる。

明快・簡潔な文章

  • 一つの文の意味がぶれることなく一意に読めること
    • 読点「、」の前後で主語が変わる文は、意味がねじれている
  • 文と文の結び付き方が明瞭なこと

「仕事の文章」を書くための心構え

  • 「人の心を打つ」ような表現はいらない
  • 「あいまいさ」を導入させないため「やわらかさ」は排除する
  • 最終的にこういう主張をする、という目標を定めて書き始める
    • 目標を1つの文にまとめた目標規定文を書くこと
  • 一つの文は目標として50文字以内に収める
  • 修飾語を可能な限り削り、はっきりと言い切る

コミュニケーションとしての「仕事の文章」

「仕事の文章」と「コミュニケーション(感情の共有)」を区別するのが大切です。「仕事の文章」の原理原則通りで書くと無機質な文章になります。そこで、読み手が飽きないように “事実” や “相手に伝えたい自分の主張(意見)” が濁らない程度に「やわらかさ」を入れましょう。例えば、漢字とひらがな、専門用語と一般用語を使い分けると内容を濁すことなく「やわらかさ」を導入できます。自分の意見に絵文字を使うのも良いと思います。ただし、事実に絵文字を入れると混乱を招く可能性があるので注意しましょう。

おわりに

伝えたい事が濁ったり、意図しない内容で伝わってしまわない様に、意識していることを書いてみました。文章と言いながらも、ほとんど文だけの説明になってしまいましたが・・・ :sweat_drops:

また、仕事の会話でも “事実” と “意見” を区別するのは大切です。自分が話すときはもちろん、聞くときも相手の話が “事実” を話しているのか、 “意見” を述べているのか、意識して聞き分けると良いと思います。

参考書籍

理科系の作文技術 (中公新書 (624))

学術論文っぽい話ですが、仕事の文章の書き方としてかなり参考になります。

考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則

伝えたいメッセージを論理的に整理する考え方から書き方まで詳細に説明されています。文と文を組み立てる(文章を作る)部分の参考になると思います。